50万キロワット級水素発電所の建設計画
2006年2月12日 日本経済新聞社より
英BPと米エジソン・インターナショナルは、2011年までに、カリフォルニア州に大型の水素発電所を建設します。発電量は50万キロワットで、32万5千世帯に送電できる規模です。水素発電所は、コークスから水素を生成し、これを燃焼させてガスタービンを回します。水素を生成する工程で発生する二酸化炭素は、オキシデンタル石油が、パイプで地下の油田に注入します。これは、二酸化炭素を半永久に閉じ込めると同時に、地下に固まった原油の粘度を下げて溶出させる効果があり、原油の増産を狙っています。
このプロジェクトのプレゼンテーション用アニメをどうぞ。
bpalternativenergy/Hydrogen Power
英スコットランドでも同様の建設計画が進んでいます。
BPは、天然ガスから水素を取り出して、電気を起こす世界初の工業用プロジェクトDF1(Decarbonized Fuels 1)を展開しています。このプロジェクトは、北海フィールドから天然ガスを採掘。それを水素と二酸化炭素に改質し、水素は、スコットランドの発電所で燃料として使用します。発電量は、35万キロワット、25万世帯に送電できます。一方、二酸化炭素は、海底油田にパイプラインで注入され貯蔵します。二酸化炭素の注入による効果は、原油増進回収法(EOR技術)として原油の増産が実証されています。
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