燃料電池航空機を開発するEUのプロジェクト
概要
ENFICA-FCプロジェクトは、欧州委員会の第6次フレームワーク・プログラム(FP6-AERONAUTICS)の一環です。
目的は、燃料電池を動力源とした電気航空機を開発することにあります。燃料電池システムは、機能性および将来の実現可能性の証明として航空機に搭載されます。このプロジェクトは、航空機運用上の騒音と、汚染の環境問題解決に注目されます。
3年間のENFICA-FCプロジェクト(2006年10月1日に開始)では、2つの重要な目的が達成されます。
1.実現可能性調査は燃料電池技術(電源装置、主要な電気的な生成供給、緊急電力供給、着陸装置)によって航空機電力システムの新しい形式の予備定義を提供するために実行されます。
2.燃料電池によって動力が供給された2機は、飛行試験によって公開されます。 燃料電池システムおよび電動機は統合され、操縦系統も電気的なシステムへと改良され、1つの、電気的な航空機システムとなります。
JIHLAVAN Airplanes RAPID 200 (RAPID KP-2U) X2
さらに、燃料電池によって動力が完全に供給された、全電動推進都市間航空機(10-15席のコミューター)への実現の評価・研究がされます。
IAI Small Commuter Jet (20 PAX)
燃料電池航空機の実現に向けボーイング社も始動しています。EUのプロジェクトの航空機製造会社は、IAI、EvektorおよびJihlavan Airplanesのコンソーシアムとなっています。燃料電池は、両社ともIntelligent Energy 社の PEM Fuel cells Power system を使っています。
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